半額になったスーパーの海老天を30日くらいに買い、ひと玉50円くらいの袋そばでもよかったが、大晦日の夜は蕎麦屋に行こうということになった。
一ノ割の妙高へ行ったが電気がついていない。ご主人が11月に足の手術をしたということでしばらく休業との貼り紙。ざらりとした田舎蕎麦がなかなか美味しいので食べたかったが叶わず、ご主人の復活を願いつつ、一ノ割のやぶそばへ行った。
「いらっしゃいませ。奥どうぞ~」
中に入ると思ったより賑わっていた。ちょうど紅白の始まる数分前。天ぷら蕎麦を二つだけのつもりだったが、別卓から聞こえきた「あとー、おしんこと鴨炭火焼きください」。え、鴨炭火焼き?そんなのあるの?と思ったら壁に貼っていたメニューに[鴨もも肉炭火焼き 450円]これは頼むでしょう。
出されたあたたかいお茶と一緒に、「これよかったらどうぞ」と、お店の方が市田柿をくれた。あんぽ柿?埼玉ではどう呼ぶのかしらないけれど、おいしそうな干し柿。自分で買うにはなかなか高級で手が出ないが大好きなので嬉しかった。
少ししたら天ぷら蕎麦がやってきた。750円。大きくはないがいい感じの海老天が乗っている。蕎麦つゆは関東らしく濃いめ。お蕎麦は白くて上品な感じ。そしてここのお蕎麦は量が割と多い。数年前に来た時、鴨せいろ大盛りを夫が頼んだら深めせいろにぎっしり蕎麦が入っていてびっくりした。
そして鴨の炭火焼きも登場。小さめのお皿に入った炭火で焼いた鴨とねぎ。カモネギ。多くはないけれど、二人でちまちまつまむ。鴨南蛮も食べたいけどやっぱ海老天だよな~というときにちょうどいい救世主的存在の一品料理。
どこで歌っているのかよくわからない郷ひろみを見ながら海老天蕎麦と鴨焼き。これぞ大晦日しちゃってる感。最近失われつつある年末年始っぽさと日本人っぽさを感じることができた。
お会計は内税なら1950円だけど、外税なら2145円。店内にあの工事現場の看板みたいな申し訳なさそうなイラストで10月より消費税が10%になったため値上げしたものがありますという貼り紙があったので、外税かな?だってラーメン500円だよ。メニューの紙も新しくはなさそうだった。
「1950円です」
内税表記だった。えっそうなの?ラーメン500円なの?ワンコインなの?と、蕎麦屋で蕎麦を食べたのに、500円ラーメンが気になって帰った。きっと透き通った醤油ラーメンにわかめとシナチクとなるととハムの延長みたいなチャーシューが申し訳程度にある、あの昭和のラーメンだろうな。今度は令和のワンコインラーメンを食べに行こうと思う。
コメント